上級 第25回(1)

学(まな)びて時(とき)にこれを習(なら)う、また説(よろこば)しからずや

学ぶたびに復習をすれば、何ごともよく分かってよろこびがわいてくる

(確かに、)復習は、繰り返し、繰り返し行なってこそ意味がある。
 

●エピソード1

科学史上、電磁誘導の法則で名高い英、M・ファラデーの講演の例。
―― 著名な学者となった彼は、晩年クリスマスに、●●●(日本製もあり)と食塩を使って一般向けに連続講演を行なった。身近な物で、この世のほとんどの現象が説明できるとの結論に、子どもを含めた聴衆は、大きな感嘆と興奮に包まれた。これは、まともな教育を受けられなかった彼自身が、幼少時に経験した知的感動への感謝として行なったもの。

●問題1

●●●とは何のことでしょう?

(1)ロウソク
(2)酒
(3)紙
(4)生糸

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上級 第25回(2)

●エピソード2

父の観阿弥のあとをついで能を大成させた世阿弥 (1363~1443)は、12歳で猿楽能を演じ、足利幕府三代将軍、義満から絶賛された。庇護をうけ人気が出ても決して増長せず、能の真髄を極める姿勢をつらぬく。能役者人生の知恵をまとめた「花鏡」には世阿弥自身による有名な言葉がある。稽古と復習という基本にたちかえることの大切にし、その中から自身も「幽玄」という理想美の概念を打ち立てた。
 

●問題2

「花鏡」には世阿弥自身による有名な言葉とは何でしょう?

(1)一以専心
(2)二兎追う者は一兎をも得ず
(3)常に自分をみがくよう
(4)初心忘るべからず

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上級 第25回(3)

●エピソード3

雪舟
思えば雪舟の画業は、より高い技術の習得と復習ばかり。それは、少年期に過ごした、備中総社の宝福寺の廊下で、涙で●●●の絵を描いて以来のことだ。ついで京都相国寺では、当代随一の周文に倣って、ひろがりのある遠近感、心象を反映した構図、力感あふれる外角線などを覚えていった。周防・大内氏の庇護に入ってからは雲谷庵を基点に方々を訪問して写生に新境地を開く。さらに明に渡って水墨画の奥義を習得するも帰国してからは、日本風を基調とした水墨画になっている。圧巻は大内氏に献じた「山水長巻」。国宝6点のうちに画業の進展が垣間見える。

●問題3

柱に縛られた小僧の雪舟が、涙で描いた絵(●●●)は何でしょう?

(1)ツバキの花
(2)和尚の似顔絵
(3)ネズミ
(4)寺の釣り鐘

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上級 第24回(1)

君子(くんし)は 義(ぎ)を以(もっ)て 上(じょう)と為(な)す

立派な人は正義を第一に考える。

そもそも、正義とは何? ①公共の目的にかなっているか、②倫理的に許されるか、③より多くの人の幸福に結びついているか、といろいろな基準があるようだが?
①はアリストテレス、②はカント、③はベンサムの考え方の中で顕著
 

●エピソード1

 ほかに東洋哲学に基づく基準もある。東洋では、個人と社会を一体のものとして 考える特徴がある。福祉問題、財政の許容度、刑事事件の被害者への配慮といった問題では、正義の基準しだいで結論は変わる。大切なのは、『この正義の基準は何か、対立する基準は何か』を考えることだろう。

●問題1

西欧社会で正義のシンボルとされている女神(Jady Justice)のギリシャ流の名前は何でしょう?

(1)テミス
(2)レダ
(3)イフゲーニア
(4)アンドロメダ

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上級 第24回(2)

●エピソード2

明治5年、マカオから南米に向かう途中、横浜に修理停泊していた外国籍船 マリア・ルース号の乗船者に231人の中国人クーリー苦力(労働者)がおり、彼らが、下船して日本政府に救出を願い出た。外務卿そえじま副島たねおみ種臣から、神奈川権令に任命された大江すぐる卓が、特設裁判所長をつとめ、苦力契約を、実質的な奴隷契約とみなして違法と判断、彼らを本国清に送還した。日本で、司法制度がいまだ整備されておらず、法律もなかった時代に、国際関係がからむ事件を、処理するにあたって、よりどころとしたのは、ただ、人道上の正義とは、という基準しかなかった。その後、この大江卓の名前は「大江橋」という橋の名で残っている。
 

●問題2

このときのマリア・ルース号の船籍はどこの国だったでしょう?

(1)コロンビア
(2)ペルー
(3)ブラジル
(4)アルゼンチン

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上級 第24回(3)

●エピソード3

「脂肪のかたまり」 (モーパッサン)
普仏戦争でプロシア軍に占領されたフランスの町ルーアンから、乗合馬車で逃れようとする10人の人がいた。うち一人は”脂肪のかたまり”とあだ名される娼婦だった。他の9人は上流階級の人間や尼さんなど。彼らは弁当がない 一方、彼女だけが弁当を持っており、彼女は、空腹にあえぐ彼らと弁当を分かち合った。しかし、その後、彼らはその恩を忘れ彼女を蔑みだした。ある駅で馬車が止められ、再出発が許可されないままとなっている理由が、プロシア軍司令官の下劣な下心を彼女が拒絶したためだと彼らが知ったとき、彼らは彼女にそれに従うよう圧力をかけた。ことは終わり、再出発した馬車の中で彼女はひとり涙していた。正義感を失った人間のエゴ、弱い者を犠牲にして恥じない心の醜さをするどく突いている。

●問題3

この「脂肪のかたまり」を素地にしたハリウッド映画は何でしょう?

(1)荒野の七人
(2)真昼の決闘
(3)駅馬車
(4)帰らざる河

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