上級 第25回(3)

●エピソード3

雪舟
思えば雪舟の画業は、より高い技術の習得と復習ばかり。それは、少年期に過ごした、備中総社の宝福寺の廊下で、涙で●●●の絵を描いて以来のことだ。ついで京都相国寺では、当代随一の周文に倣って、ひろがりのある遠近感、心象を反映した構図、力感あふれる外角線などを覚えていった。周防・大内氏の庇護に入ってからは雲谷庵を基点に方々を訪問して写生に新境地を開く。さらに明に渡って水墨画の奥義を習得するも帰国してからは、日本風を基調とした水墨画になっている。圧巻は大内氏に献じた「山水長巻」。国宝6点のうちに画業の進展が垣間見える。

●問題3

柱に縛られた小僧の雪舟が、涙で描いた絵(●●●)は何でしょう?

(1)ツバキの花
(2)和尚の似顔絵
(3)ネズミ
(4)寺の釣り鐘

●問題3  (3)ネズミ

あまりに上手に描いたので、和尚はそのネズミが今にも小僧の雪舟にとびかかるかのように見えたという。

カテゴリ:論語クイズ

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