上級 第19回(1)

死生(しせい)命(めい)あり 富貴(ふうき)天(てん)にあり

人生の結果は運命にまかせておけ大切なのは生き方だ。

 

●エピソード1

この句は、論語の中にあって珍しく運命論を表現している。が、それは単なる運命 を認容するものではなく、我欲を放棄する一方で、生きている間に徹頭徹尾努力するよう求めている。
「世の人は我を何とも言わば言え 我が成すことは我のみぞ知る」
坂本竜馬 十六歳、 高知城下、日根野道場で剣術修業する身ではあるが、運命にむかって雄々しく構えるような、すでにして臥龍の片鱗をうかがわせている。
                 (達観した運命論と自分で歩んでいく勇気)

 

●問題1-A

坂本龍馬は日根野道場での修業ののち(満18歳)、どうしたでしょう?

(1)家業に従事
(2)大坂の蘭学塾に入門
(3)京都の漢学塾に入門
(4)江戸へ剣術修業

 

●問題1-B

坂本龍馬が、慶応2年(1866)1月の薩長同盟のあと襲撃を受けたときの場所はどこでしょう?

(1)井筒屋 
(2)寺田屋
(3)池田屋
(4)近江屋

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上級 第19回(2)

●エピソード2

「この人を見よ」(岩波文庫 ニーチェ 1908年)の中に次の記述がある――
「人間の偉大さを言いあらわすためのわたしの慣用の言葉は運命愛(amor fati) である。何ごとも、それがいまあるあり方とは違ったあり方であれと思わぬこと。未来に対しても、過去に対しても、永遠全体にわたってけっして。必然的なことを耐え忍ぶだけではない、それを隠蔽もしないのだ、—あらゆる理想主義は、必然的なことを隠し立てしている虚偽だ——、そうでなくて必然的なことを愛すること」
――運命愛は、単なる運命論ではない。運命に向かって堂々と歩んでいく、必然を必然として受け止める不屈の魂であり、守るべきを守る不動の信念であり、打ち立てるべきを打ち立てる気魄である(“超人”の超人たる点)。

(健全に自己を肯定することを最重要とする)
 

●問題2

「この人を見よ」でニーチェと主題としているのは何でしょう?

(1)自己を徹底的に肯定すること
(2)自己を肯定しながら自然や他者も肯定する
(3)自然や他者を新しい価値体系の中で認識しなおす
(4)自己を徹底的に否定し、それからより高みへと引き上げる

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上級 第19回(3)

●エピソード3

「赤毛のアン」(ルーシー・モンゴメリー)で、11歳のアンは孤児院からカスバード家にもらわれた。小さな村のそのまた片隅の家から学校に通う。初日、自分の赤毛をからかったギルバードに一撃をくらわすことから始まった学校生活だが、豊かな自然と暖かい人情の中でいろいろな事件に出会いながら、明るく元気に過ごしていく。15歳のときに、ギルバードと同じ一位の成績でクイーン学院に入学、翌年奨学金つきの大学入学資格を得たのに大学にはいかず地元の学校で教導となる決心をする。それは養親マシュウが亡くなり、農園も手放さざるをえなかったからだ。周囲はそれを惜しんだが、アンは敢えてそうした。このとき、アンは先生と友だちに手紙を書いた。そして、その結びに「—(ロバート・ブラウニングの詩(「春の朝」)に、『神、空にしろしめす。すべて世は事もなし』とあるように、私は後悔することなく、この世の素晴らしさを称えることができます」としめくくっている。アンは2年後、レッドモンド大学に入学して、のち教師。ギルバートと結婚。
 

●問題3-A

「赤毛のアン」として名高い家は、どこにあるでしょう?

(1)モントリオール郊外
(2)トロント市内の丘陵地
(3)プリンスエドワード島
(4)ケベック近郊の草原

 

●問題3-B

作品中のアンはどんな性格でしょう?

(1)もの静かでおとなしい
(2)人の噂が気になって、よく友人にそれを訪ねる
(3)すべての面で普通だが、人見知りをする
(4)快活でおしゃべり好き

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中級 第19回

問題 : 死生 [ 1 ] あり 富貴 [ 2 ] にあり

下記のヒントを参考に1~2の[ ]内を埋めて、論語を完成させてください。

●ヒント

  1.  (避けようのない人生プロセス)
    は掛けがえのない最高のもの
    中 (ねらったところへ正確に当てること)
     
  2. 気予報
    ハ人ノ上ニ人ヲ造ラズ」 (「学問ノススメ」 福沢諭吉)
    「修身斉家治国平下」 (「大学」)  (論語・衛霊公)
    (身を修め、家庭をととのえ、国を平定したのち、天下を平和にすること)

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初級 第19回

1 次の句に読みかなを書きましょう。

死生命あり 富貴天にあり

 

2 次の空欄に漢字を書きましょう。

きを温ねてしきを知る

 

3 次の句の正しい意味はどれでしょう。

「戦戦兢兢(せんせんきょうきょう)として深淵(しんえん)に臨むがごとし」

(1)恐ろしいことをさけること

(2)おそれつつしむこと

(3)戦いに臨んだときのように勇気を出すこと

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