上級 第6回(5)
●エピソード5
緒方洪庵が大坂に開いた適塾では、塾生は二階で生活する。定期的に行なわれる 考査で、席次の順番で自分の寝場所を選ぶ権利が与えられていた。首席は季節に応じて、風通しや見晴らしの良い場所、暖かい場所を選べるが、出来の悪い者は、決まって急な階段の上がり口になっていた(人が頻繁に通り落ち着いて勉強できない)。
[ 学びに差別も区別もない、それゆえに実力勝負ではある ]
●問題5
蘭学塾の塾生による造語で現代に残っている言葉(一種の隠語)があり ます。それは何でしょう
(1)おてんば(娘)
(2)ひょっとこ(男)
(3)おかめ(女)
(4)ひやかし(男)
●問題5 (1)おてんば(娘)
「おてんば」は、なかなかおとなしくない娘、言うことを聞かない娘のことを指しています。塾の前を通る町娘を見て、塾生がこっそりと評価し仲間内で語り合っていたのでしょう。その時、蘭語で”untembar”※と表現していた ようです。
※ 英語で、「おとなしい、言うことを聞く」はtame。その反対語はuntameとなります。 barはドイツ語にあうように、可能性や様子を表現するときの接尾語です。
カテゴリ:論語クイズ
タグ: 上級 エピソード篇
2012年7月10日