民に信無くんば立たず
民に信無くんば 立たず
民に信頼がなければ政治はなりたたない。
民無信不立 (顔淵第十二 7)
【対話】
A (まことに当たり前の考え方だ。) 孔子の生きた封建制度の下では、 本来、 民の声は君主にとって考慮するに値しないもの。 ところで、 民から信を得られない君主はどうすべきだと言っているの?
B (論語にはこうある―) 「君は君たれ、 臣は臣たれ 父は父たれ 子は子 たれ」 (顔淵第十二 11)。 決して、 革命を起こしていいとは言っていない。 どこまでも、 政治は個人の修身的生き方によるものという考え方だ。
【エピソード】
共和制ローマの時代、 貴族と平民間のくらしの格差が大きくなったため、 平民たちが、 山にこもってストライキを行なった (BC494年 聖山事件)。 これをきっかけとして、 平民のくらしを守る護民官が設置された。 ここで、 「元老院 (S) とローマ市民 (PQR)」 の名で (Senatus Populusque R-omanus)、 契約が成立した。 以後SPQRはローマ市章となる。
カテゴリ:論語解説
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2016年6月14日