上級 第10回(4)

●エピソード4

ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」で、裕福な商人の息子である主人公ヴィルヘルムは、女優マリアーネへの恋は切っ掛けで演劇の世界に入っていった。劇団の座長メリーナ、女優フィリーネ、薄幸の少女ミニヨン(12歳)と知り合い、旅の途中では、竪琴弾きや公演支援者の伯爵夫妻とも知り合う。こういう人たちとの交わりの中で、主人公ヴィルヘルムは精神的に成長をしていく(第1~3巻)。
主人公が人との魂の通わせ合い(“師を探し求める旅”)の中で、人格を高めていく という形式の文学形式(教養小説)は、ゲーテのこの作品に始まるといわれている。

(理想に向かって人格を高めていくヴィルヘルムの「修業」の姿はみずみずしい)

 

●問題4-A

この作品の中にあるミニヨンの歌う有名な歌――、
「君知るや南の国。レモンの花咲き、暗き木陰に 黄金なすオレンジ燃え、青き空より、やわらかき風のそよぎ、ミルテ静かに、ローレルは高くそびゆる。—–」とありますが、この“国”とはどこでしょう?

(1)イタリア
(2)ギリシャ
(3)フランス
(4)スペイン

 

●問題4-B

ヴィルヘルムと伯爵夫人の最初の出会いはどういうことでしょう?

(1)公演前のパーティーで知り合った
(2)ヴィルヘルムが公演支援資金をお願いにいった
(3)ミニヨンが急病で伯爵邸に運び込まれた
(4)伯爵婦夫人が、気絶していたヴィルアムのもとへ馬でやってきた

●問題4-A  (1)イタリア

あとでわかることだが、ミニヨンは実はイタリア貴族の娘で、幼少時      のかすかな記憶からこの歌を歌っている。

 

●問題4-B  (4)伯爵婦夫人が、気絶していたヴィルアムのもとへ馬でやってきた

ヴィルヘルムは、この白馬に乗る伯爵夫人の姿がのちのちまでも忘れられなくなる。

カテゴリ:論語クイズ

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