上級 第10回(3)

●エピソード3

文人、韓愈(かんゆ)の「師説」の抜粋――
古の学ぶ者は、必ず師有り。師は道を伝へ業を授け惑ひを解く所以なり —- 吾は道を師とするなり。—–貴と無く賎と無く、長と無く少と無く、道の存する 所は、師の存する所なり。—-聖人は常の師無し。—-孔子日はく、「三人行へば、則ち必ず我が師有り」と。師は必ずしも弟子より賢ならず。道を聞くに先後有り、術業に専攻あり、斯くのごときのみ。
――  すなわち、すぐれた人物がいれば、“年齢差や熟練さにかかわらず、それを師とせよ”と言っている。

(「聖人は常の師無し」は名言である)

 

●問題3

さて、韓愈はいつの時代の人でしょう?

(1)唐
(2)宋
(3)元
(4)明

●問題3  (1)唐

韓愈は唐の時代の士大夫階級に属する。師説は、教え子、李蟠に与えたもの。韓愈は、「師説」に中で、師道の伝わらなくなったことを嘆いている。それは、士大夫階級が古文を尊重しなくなったことへの批判でもある。

カテゴリ:論語クイズ

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