上級 第20回(4)

●エピソード4

中国古典「十八史略」に、尭帝の政治について、人民が全て安心満足の暮らしをしていたとの記述が在る――尭帝は治世50年目、治世内容に関する人民の評判を     聞くために町に出た。すると、まず子どもの歌の中に、堯への感謝をうかがわせる詞があった。次に、老人が歌い踊りながら仕事と食事のことで幸せだとしゃべっていた。尭帝は満足して宮殿に戻った。そして治世70年目、こんどは洪水が続いたので9年間鯀に治水をさせたが業績があがらず。尭は帝位にあき息子に譲ろうとしたが不肖の子ゆえにそれをやめ、周囲に相談して人格立派な者に帝位をゆずった。

(人民のために役に立たないのなら帝位を譲る度量)
 

●問題4-A

老人が満足気に歌い踊る姿は、四字熟語で何と表現されるでしょう?

(1)酒池肉林
(2)杯盤狼籍
(3)鼓腹撃壌
(4)抱腹絶倒
 

●問題4-B

結局、子どもと老人が満足しているのは、次のどの政策についてでしょう?

(1)小さな政府
(2)大きな政府
(3)インフレ政策
(4)デフレ政策
 

●問題4-C

堯が帝位を譲った(禅譲した)人格立派な人物とは誰でしょう?

(1)湯 (とう)
(2)桀 (けつ)
(3)禹 (う)
(4)舜 (しゅん)

●問題4-A  (3)鼓腹撃壌

「老人有り、哺を含み腹を鼓うち、壌を撃ちて歌ひて曰はく、「日出でて作し 日入りて息ふ 井を鑿ちて飲み 田を耕して食らふ」とある。
哺を含み : 口の中に食べ物えを残しながら
 

●問題4-B  (1)小さな政府

子どもが、だれのお蔭かも分らないというほど、政府関与が少ない、ということになる。
元禄期の大坂の俳人小西来山の句、「お奉行の名さえ覚えずとしくれぬ」は、
無礼であるとしてお叱りを受けた(お奉行が、この句が鼓腹撃壌の意味をかけたものであるのに気付かなかったよう)。
 

●問題4-C  (4)舜 (しゅん)

舜 (しゅん)は親孝行で評判だったので、堯は彼をしばらく近くにおいて観察したところ、資質充分であったので、彼に帝位を譲った(禅譲)。

カテゴリ:論語クイズ

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