上級 第21回(1)

習(なら)わざるを伝(つた)うるか

聞いたことをよく確かめないで、人に伝えていないか。

 

●エピソード1

「あしながおじさん」(米 ジーン・ウェブスター 1912年) のおじさんは何も言わない、姿を見せない。一方、ジュディはそのおじさんとの約束どおり、黙々と手紙を書く。そして書くうちに脳裏におじさん像を作り上げ、そしてなおも書く。はつらつとしたジュディの心の成長が好印象。何も言わないおじさんの暖かさが光る。
(文筆にまめな人は健気で明るい)

 

●問題1

あしながおじさんは、最後に彼女の前にどういう形で現われるでしょう?

(1)彼女の大学卒業を祝福する普通の金持ち
(2)自分の素性を明かさない孤児院の評議員
(3)奨学資金の明細を提示する陰険は金持ち
(4)ジュディにプロポーズをする男性

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上級 第21回(2)

●エピソード2

最澄の弟子円仁は、遣唐使の一員として838~847年に唐を旅した。そのときの記録「入唐求法巡礼行記」は、揚州に上陸したのち、長安を経て、広く唐の北半分を歩き、東シナ海をわたって日本へ帰国するまでの記録。その書き方は、町のようすはもちろん、人々の表情や景色などにもおよぶ。仏典探索の使命にもえ、自分で確かめたことすべてを記録しようする強い意志がほとばしっている。

(探究心の塊のような意思)
 

●問題2

円仁法師の研究で名高い人は誰でしょう?

(1)ラフカディオ・ハーン
(2)エドウィン・ライシャワー
(3)ヘンリー・キッシンジャー
(4)ドナルド・キーン
 

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上級 第21回(3)

●エピソード3

「三四郎」 (夏目漱石)
熊本出身の三四郎が上京する汽者の中で、ある男が日露戦争に勝った日本の今後を「ますます発展するでしょう」と言ったのに対し、広田先生(あとでそう分かるのだが)は「滅びるね」と答えた。東京の大学を出てあとは、出世すればいいだけと構えていた三四郎だったが、このときの問答のことが、のちのちまで記憶に残ることとなった。
「滅びるね」は、西洋のただ真似をする日本が、かりそめの勝利に浮かれて、所詮は皮相うわすべりな文化をまるで自分独りの成果のように勘違いしていることへの警鐘だった。西洋文明と自己の文明それぞれの深奥を知らずに(”習わざる”ままに)、ただ勝利、しかも軍事面だけでの勝利で自信を吹聴しあっている("伝えている”)様は、広田先生にすれば、滑稽を通り越して悲しく感じられたのだろう。
 

●問題3-A

「三四郎」(夏目漱石)に出てくる美禰子は、婚約者がいながら、時々三四郎に対して思わせぶりな態度を取る。あるとき美禰子自身が、自分のことを形容して言った詞は何しょう?

(1)Stray sheep
(2)Unconscious hypocrite
(3)Leading stuff
(4)Innocent youth
 

●問題3-B

前問の言葉の出典は何でしょう?

(1)バイロンの「チャイルド・ハロルド」
(2)ディケンズの「クリスマス・キャロル」
(3)オスカー・ワイルドの「サロメ」
(4)聖書
 

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中級 第21回

問題 : [ 1 ] わざるを [ 2 ] うるか

下記のヒントを参考に1~2の[ ]内を埋めて、論語を完成させてください。

●ヒント

  1. 字の手習い

    うより馴れろ
     
  2. 南総里見八犬
    統的工芸品
    承記録
     

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初級 第21回

1 次の句に読みかなを書きましょう。

習わざるを伝うるか

 

2 次の空欄に漢字を書きましょう。

義を見てせざるはなきなり

 

3 次の句の正しい意味はどれでしょう。

「君子は道を憂(うれ)えて貧しきを憂えず」

(1)立派な人は、常に本筋論に立ち、
   決断の結果まずいことにならないだろうかとは考えない。

(2)立派な人は、どの道を選択しようかと考えるが、
   貧乏な人のことを考えない。

(3)立派な人は、道路事情の悪くなることを心配するが、
   その背後にある財政問題については心配しない。

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