上級 第20回(1)

民(みん)に 信無(しんな)くんば立(た)たず

民の信頼がなければ政治はなりたたない。

 

●エピソード1

共和制ローマの時代、貴族と平民間のくらしの格差が大きくなったため、平民たちが、山にこもってストライキを行なった(BC494年 聖山事件)。これをきっかけとして、平民のくらしを守る護民官を設置された。ここで、元老院とローマ市民の名で(Senatus Populusque Romanus)、契約が成立した。以後SPQRはローマの市章となり、マンホールのふたなど市内の随所にこのマークが見られる。
                 (貴族と平民との契約の趣旨を制度に組み込む)

 

●問題1

護民官に認められていた特権は何でしょう?

(1)税金等の免除
(2)生活費手当ての受給
(3)身体の不可侵
(4)次期独裁官の候補

●問題1  (3)身体の不可侵

護民官は平民(プレブス)の中から選ばれ、身体の不可侵を保証されていた。また、貴族階級(パトリキ)の制定した法律について、拒否権を与えられていた。ただ、この護民官職は後の時代になって、元老院の中に議席を与えられるなどして、徐々に独立色がなくなっていった。
 

カテゴリ:論語クイズ

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