上級 第13回(2)

●エピソード2

「モンテ・クリスト伯」(仏 アレクサンドル・デュマ・ペール 1844年)
他人の陰謀で投獄され、やがて脱獄したエドモン・ダンテス(モンテ・クリスト伯)は、陰謀者たちにつぎつぎと復讐を実行していく。しかし、最後の相手は、今も愛するかつての婚約者メルセデスの夫フェルナンである。復讐すべきかとどまるべきか。

 

●問題2-A

モンテ・クリスト伯(エドモン・ダンテス)が、無実の罪で投獄されていたシャトー・ディフはどこの島にあるでしょう?

(1)マルセイユ沖
(2)エルバ島沖
(3)ニース沖
(4)カレー沖

 

●問題2-B

エドモン・ダンテスが復讐しようとする4人のうち、彼の恋敵は誰でしょう?

(1)カドルッス (仕立屋→小悪党)
(2)ダングラール (会計→銀行家→男爵)
(3)ヴィルフォール (検事代理→検事総長)
(4)フェルナン (漁師→モンセール将軍→貴族院議員→失脚)

 

●問題2-C

本作品の最終章でモンテ・クリスト伯爵が、アクシミリアンとヴァランティーヌに宛てた手紙の中であげている二つの重要な言葉は、「待つ」ともう一つは何でしょう?

(1)耐える
(2)あきらめる
(3)希望する
(4)考える

●問題2-A  (1)マルセイユ沖

シャトー・ディフ島はマルセイユ沖の小島。ナポレオンが没落し、王政復古したルイ・フィリップの時代。ナポレオンシンパを忌避する風潮の中で、ダングラールは出世するエドモンに嫉妬し、彼をナポレオンシンパと仕立てあげ、その恋敵フェルナンをして、彼をヴィルフォール検事代理のところへ密告させた。このせいで、彼エドモンは、シャトー・ディフへ投獄された。14年後、彼は脱獄する。そして復讐に乗り出す。

 

●問題2-B  (4)フェルナン

カドルッスは、小悪党として刺されて死亡。ヴィルフォールは家庭崩壊ののち発狂死。フェルナンはエドモンとの決闘の際ピストル自殺。ダングラールは金の亡者らしく金ゆえの惨めさの中で逼塞。

 

●問題2-C  (3)希望する

待てそして希望を持て!(直訳は、待つことそして希望を持つこと: Attendre et espérer !
エドモンは、復讐を重ねる自分自身におぞましさを感じたのか、自分が息子同然に可愛がっているマクシミリアンに対しヴィルフォールの(先妻との間の)娘、ヴァランティーヌとの結婚をすすめ、そして二人のために自分の莫大な財産を譲る。自分は自分を慕ってくれるエデと結婚することにした。この最終の場面で、エドモンはやっと怨みを解き放ち、徳をそなえた人間を目指すことにした。「待てそして希望を持て!」はその象徴としての言葉。

カテゴリ:論語クイズ

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