上級 第10回(2)

●エピソード2

富田常雄の小説「姿三四郎」で、東京に出てきた姿三四郎は、まずは、神明活殺流の門馬三郎の弟子となるが闇討ちの卑劣さに嫌気して去る。次に修道館の矢野正五郎の弟子となるが、柔の技術は上達こそすれ、修業の意義をはき違えている。無頼漢と争ったり、師の諌めが分らず池にまで飛び込んだり、と無軌道ばかり。池の杭に助けられ、和尚に諭されたことが切っ掛けで、徐々に人間として大切なものとは何かをつかんでいく。その後警視庁主催、良移心当流の村井半助との武術試合に勝利し、その後は柔道家の名に恥じない人間として成長する。ここまで成るのに多くの師や学びがあった。

(師は人だけとは限らない)

 

●問題2-A

姿三四郎が、師の諌めを聞かず池に飛び込み、杭にしがみついていたとき、
彼にその愚かさを悟らせた自然現象は何だったでしょう?

(1)満月にむら雲がかかった
(2)ハスの花が咲いた
(3)心地よい風が頬をかすめた
(4)雨が降ってきた

 

●問題2-B

姿三四郎が、村井半助の弟子、桧垣源之助と決闘した「右京が原」のモデルは、いまどこにあるでしょう?

(1)京都市右京区の里
(2)新宿御苑
(3)日比谷公園
(4)講道館近くの公園(東京都文京区)

●問題2-A  (2)ハスの花が咲いた

その池は寺の中庭にあり、蓮根が植わっている。ハスの花が三四郎の目の前でゆっくり開くのを見て、彼はそれを心底美しい感じ、あくまでも“自然に、素直に”生きることの大切さを悟る。

 

●問題2-B  (4)講道館近くの公園(東京都文京区)

文京区の清和公園の中に右京山がある (松平右京の屋敷あと)

カテゴリ:論語クイズ

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