上級 第8回(2)

●エピソード2

「風姿花伝(ふうしかでん)」 世阿弥(ぜあみ)  応永7年(1400)
   ―― 第一 年来稽古条々

  「この芸において、大方、七歳をもて初めとす。このころの能の稽古、必ずその者自然とし出だす事に、得たる風体(ふうてい)あるべし。舞・働きの間、音曲、もしくは怒れる事などにてもあれ、ふとし出さんかかりを、うちまかえせて心のままにさすべし。さのみ。良き、悪しきとは教ふべからず。」
このごろは習い始めが早ければ早いほどいいとするはやりがある。しかし、習いご とには、もともと、守(しゅ)(=基本どおりにすること)、破(は)(=基本に工夫を加えること)、離(り)(=自分流をだすこと)のプロセスがある。このことをよく考えなければならない。

(良き、悪しきとは教ふべからず)

 

●問題2-A

世阿弥がこの風姿花伝を著わしたころの室町将軍はだれでしょう?

(1)2足利義詮
(2)3代足利義満
(3)4代足利義持
(4)8代足利義政

 

●問題2-B

世阿弥の父の名は何でしょう?

(1)本阿弥
(2)照阿弥
(3)光阿弥
(4)観阿弥

●問題2-A  (3)4代足利義持

世阿弥が庇護されたのは3代将軍足利義満であるが、能を大成させた のち、「風姿花伝」を書いたのは、4代将軍足利義持である。

 

●問題2-B  (4)観阿弥

観世菩薩にあやかって観世阿弥と名乗っていたところから観阿弥と呼ばれていた。

カテゴリ:論語クイズ

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