上級 第5回(2)

●エピソード2

金持ちの息子で今まで働いたことのないユリウスは心に何か満たされないものがあ る。友人にすすめられて働こうとして、実り豊かな畑と豊かでない畑とすっかり荒れ果てた畑を見せられる。彼は荒れ果てた畑を見たとき無性に働きたくなった。友人は言った。―― 「まっすぐな道こそ大切だ。神にとっては、実りゆたかな畑も楽しそうな共同作業の畑もない。一つの命があるだけだ」

[ 人生のいろいろな径で労働の尊さに気付くのは、また有意 ]

 

●問題2

さて、この物語の作者(ロシア人)はだれでしょう?

(1)チェーホフ (2)ドストエフスキー

(3)トルストイ (4)ツルゲーネフ

●問題2  (3)トルストイ

「光あるうちに光の中を歩め」(トルストイ1887年)で、2世紀、ローマ支配下のタルソの町のお金持ちの若者ユリウスは、何か満たされない思いをつのらせていました。友人からキリストの教えを聞いても興味が起こりませんでしたが、いろいろな畑を見てから、心底働きたいと思うようになりました。トルストイの独特の労働感が出ています。

カテゴリ:論語クイズ

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