剛毅木訥仁に近し
剛毅木訥仁に近し
ぶれることなくもくもくと生きる者こそ大したものだ。
剛毅木訥近仁 (子路第十三 27)
【対話】
A (それで本人は満足かもしれないが、) 現代はチームプレーで行なうものが多い。 アクションだけがよくて、 一方、 寡黙で自分の考えをはっきり言わない人といっしょに仕事をするのでは困ることが起きるかもしれない。
B (いや、) 事を起こそうとするときの所作や会話といった表面的な姿勢をいっているのではなく、 むしろ内面的は取組み方のことをいっている。 すなわち、 アクションを起こす前に冷静果断に判断をしたり、 ひとたび決まった方針には迷わず着実に取組んでいったり、 が大事だ。 事にのぞんでじたばたするな、 得意澹然、 失意泰然と構えよ※ということだろう。
※勝海舟による崔後渠 (明) の 「六然」 からの引用
【エピソード】
(1) あしながおじさんは何も言わない、 姿を見せない。 一方、 ジュディはそのおじさんとの約束どおり、 黙々と手紙を書く。 そして書くうちに脳裏におじさん像を作り上げ、 そしてなおも書く。 はつらつとしたジュディの心の成長が好印象。 何も言わないおじさんの暖かさが光る。
米 ジーン・ウェブスター 1912年
(2) 豊後日田で私塾咸宜園を開いていた広瀬淡窓の詩にはこうある。
桂林荘雑詠 諸生に示す
道うを休めよ、 他郷辛苦多しと
同袍友あり おのずから相い親しむ
柴扉暁に出づれば、 霜、 雪のごとし
君は川流を汲め 我は薪を拾わん
カテゴリ:論語解説
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2016年6月14日