上級 第16回(2)

●エピソード2

徳川幕府最後の勘定奉行、小栗忠順(ただまさ)は、開国後の国家経営、特に国益に 沿うよう経済を運営するにはどういう制度が必要かを、ずっと考え続けた。条約批准書の交換のために米国を訪れたときは、通貨交換比率の不整合な取り扱い事実をそろばん片手に指摘したり、外債発行に奔走したり、造船所の建設やそれを稼動させるための経営システムを導入したり、また商社の設立やホテルの建設等をすすめたりと、その後の明治日本の経済体制の図面を描いた。小栗忠順には、国益とはすなわち国民益、小を糾合して大を為すの信念があった。惜しいかな、慶応4年、新政府軍に捕えられ、従容として落命。まことに時代の先を読む人物だった。

 

●問題2-A

小栗忠順らが小判1両と米ドルの交換レートを分析するために立ち寄ったのはどこでしょう?

(1)フィラデルフィア造幣局 
(2)ニューヨークの連銀事務所
(3)シカゴ穀物市場
(4)ワシントンのホワイトハウス

 

●問題2-B

小栗忠順が企画した造船所はどこに設けられたでしょう?

(1)横浜
(2)横須賀
(3)江戸
(4)長崎

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上級 第16回(3)

●エピソード3

「デミアン」(ヘルマン・ヘッセ)において、少年シンクレールは、家族という安住の世界の外に、(同級生を経由して、また)別の悪の世界のあることを知ったが、このとき、不思議な少年デミアンに助けられる。デミアンはシンクレールの顔を見て”カインの印“(罪業を背負いつつも、神の記憶・祝福にあずかる者の意) があると話すが、シンクレールにはその意味がよく分らなかった。その後大学生となってもデミアンとの交友は続く。戦争の気配やカインの印のことで「自分は何者か、何を維持すべきか」と悩み続けるシンクレールではあったが、デミアンの郷里でその実母エヴァ夫人から優しく助言される。以降、シンクレールは夫人を慕うようになる。折しも彼らの国は戦争に突入した。文明的にも精神的にも荒廃しきった社会の姿を見て、キリスト教的倫理観の限界を知り、いやがおうにも現実に適応しなければならないと感じる。シンクレールが奇しくもデミアンに再会したのは、従軍中の野戦病院のベッドでだった。

(自己探求を通じて、運命と向き合うことの大切さを認識する彼ら)

 

●問題3-A

彼らが経験することとなった戦争はどの戦争でしょう?

(1)普仏戦争
(2)植民地戦争
(3)第一次世界大戦
(4)第二次世界大戦

 

●問題3-B

シンクレールがエヴァ夫人から助言されたときの比喩は次のどれでしょう?

(1)麦が枯れなければ、次の世代の種とはなりえない。
(2)昔の人が木を植えてきたから、今の豊かな森がある。
(3)理想は星のように輝くだけで、決して手は届かない。
(4)卵から出ようとする鳥は、殻を破壊しなければならない。

 

●問題3-C

カインの印のことは、何が出典でしょう?

(1)コーラン
(2)旧約聖書
(3)新約聖書
(4)仏典

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中級 第16回

問題 : [ 1 ] いかな [ 2 ] あること

下記のヒントを参考に1~2の[ ]内を埋めて、論語を完成させてください。

●ヒント


  1. 辛苦  (~を乗り越えて)
    のわざ
     
  2. 常的
    久平和
    産なくして心ある者はただ士のみよくす」(孟子 梁恵王上)
     

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初級 第16回

1 次の句に読みかなを書きましょう。

難いかな、恒あること

 

2 次の空欄に漢字を書きましょう。

学びて時にこれをう、またしからずや

 

3 次の句の正しい意味はどれでしょう。

「敏にして学を好み、下問を恥じず」

(1)何ごとにも敏感でいて、
   目下の人に質問することをいやがってはいけない。

(2)何ごとにも敏感でいれば、
   人から質問されても嫌な顔をしてはいけない。

(3)なるべく早く詰み方式で勉強すると、よくわかるようになる。

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