上級 第15回(4)
●エピソード4
「東方見聞録」は、13~14世紀の元代を旅したイタリアの商人マルコ・ポーロが著述したもの。大都(北京)で彼が直接経験したことのほかに中国各地の風物や暮らしについて触れているが、その多くは人から伝聞したもの。最たるものは日本(ジパング)に関する記述で、“黄金花咲く国”と見てきたような表現をしている。このような姿勢の対極にあるのが、彼より400年昔の円仁法師が、唐の地で徹底的に自分の五感で書きあげた「入唐求法巡礼行記」だ。
(日本人の誇るべき現実重視の実証主義)
●問題4
マルコ・ポーロはイタリアのどこの町の出身でしょう?
(1)ピサ
(2)フィレンツェ
(3)ベネチア
(4)ジェノヴァ
●問題4 (3)ベネチア
ベネチア出身のマルコ・ポ-ロが兄弟とともに東方へ旅に出たのが1271年。帰国後、ベネチア・ジェノヴァの戦争の際、戦時捕虜となったときに同じ牢にいたルスティケロ・ダ・ピサが、口述筆記(勝手な潤色も含め)したもの。しかも、マルコの直接経験したもの以外を含む“見聞記録”でしかない。
カテゴリ:論語クイズ
タグ: 上級 エピソード篇
2012年11月20日