上級 第1回(4)「史記 張儀列伝」

秦(しん)の張儀(ちょうぎ)にだまされた

楚(そ)の懐王(かいおう) の話

 中国戦国時代は、七つの国が互いに争っていたが、中でも秦は昭王の時代に勢いを強めていた。昭王は、他の六国を外交力で個別に秦に従わせようとの戦略で、張儀を宰相に採用し、楚の懐王のもとに派遣した。 張儀は、楚が斉と結んでいることから、斉との同盟関係を絶たせることを考え、「斉につながる関を閉じれば、秦の(商・於の)領土六百里を引き渡す」との条件を出した。 すると楚はそれを喜んで受け入れ、斉との同盟は解消された。その後、楚の使者が秦に行くと、張儀は平然と「六百里とは言っていない、六里の聞き違えであろう」と約束をたがえた。楚は怒り秦と開戦(BC299)したが、このとき斉はすでに秦と同盟を結んでしまっており、懐王は秦に捕えられてしまった。以降、楚は徐々に衰えていった。

[巧言令色のベテランがこの世にはいる]

 

●問題1

中国の周の時代に、自分の口先三寸の弁舌で諸国の王を説得した人たちがいます。彼らのことを載せた書物を何というでしょう?

(1)論語  (2)孟子  (3)十八史略  (4)戦国策

 

●問題2

そういう人たち(巧言令色の達人)のことを何というでしょう?

(1)外交家 (2)縦横家 (3)弁舌家   (4)策略家

 

●問題3

六つの小国(晋、韓、魏、趙、斉、燕)を侵略しようとねらっていたのはどこの国でしょう?

(1)隋   (2)秦   (3)宋     (4)遼

 

●問題4

六つの小国が互いに同盟を結ぶべきだと巧言令色をもって主張した人物として有名なのはだれでしょう?

(1)蘇秦  (2)重耳  (3)劉邦    (4)項羽

 

●問題5

劣勢の楚の独立を目指したにもかかわらず、"巧言令色"渦巻く国内の政争に敗れ、自ら退いた"憂国の人物"はだれでしょう?

(1)田単  (2)勾践  (3)屈原    (4)扶差

●問題1  (4)戦国策

●問題2  (2)縦横家

●問題3  (2)秦

●問題4  (1)蘇秦

●問題5  (3)屈原

カテゴリ:論語クイズ

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