上級 第1回(1)「リア王」

「リア王」(シェークスピア、1606年初演 イギリス)

 ブリテンのリア王(80歳)は、領土を三人の娘に分け与えようとして、娘たちが自分のことをどれほど親身に思っているかを確かめようとした。長女のゴネリルも次女のリーガンも、心にもない飾り立てた言葉を連発したが、三女のコーデリアは、心底父を本当に大切に思っていたのに、そういう飾り立てた言葉が言えない。
リア王は怒って、「ほかに言うことはないのか」と促すが、コーデリアは、『不幸せなことに、私は真心を口先まで、持ち出すことができません』と言い切ってしまう。そしてその一方でコーデリアは、姉二人のリア王へのへつらいの心を見破っていた。姉二人とその夫たち(オールバニ公、コーンウォール公)は、相続を受けたあと、父リア王に従わなくなり、ついに嵐の中、リア王を追放した。
リア王を愛するコーデリアは、自分の夫(フランス王)に助けを求めたが、フランス軍は負け、コーデリアもリア王も捕えられて死んだ。二人の姉も仲間割れから死んでしまった(シェークスピア悲劇)。

[巧言令色を見破れなかった王の悲劇]

参考:コーデリア(Cordelia)という名は、“cordial”(真心のこもった)を連想するようにもなっている。

 

●問題1

ブリテンというのは今のどこの国でしょう?

(1)スコットランド  (2)イングランド  (3)イングランド+ウェールズ

(4)イングランド+ウェールズ+北アイルランド

 

●問題2

リア王自身の語る台詞で有名なものに、“woman’s weapon”というのがありますが(第2幕4場)、それは何を意味するでしょう?

(1)笑顔     (2)涙     (3)優しい言葉    (4)知恵

●問題1  (3)イングランド+ウェールズ

ブリテン島は地理的には、スコットランド+イングランド+ウェールズを指すが、本問のブリテン(国)は、ブリテン島内のスコットランド以外をさすので(スコットランドがブリテン国に併合されたのは18世紀)、ここでは、イングランド+ウェールズを指す。

●問題2  (2)涙 

カテゴリ:論語クイズ

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